
「薬剤師の海外医薬品相談室」ブログへようこそ! 前回は、個人輸入における個人情報保護とプライバシーの重要性についてお話ししました。見えないリスクから身を守るための意識が高まったでしょうか。
今回は、最も避けたいけれども、決してゼロではないリスクである「副作用が起こった時の対応策」についてです。どんな医薬品や健康食品でも、体質や体調によっては予期せぬ反応を示すことがあります。もし個人輸入した製品を使って体調に異変を感じたら、どうすれば良いのか、冷静に対処するためのポイントを知っておきましょう。
1. 自己判断せず、すぐに専門家へ相談する
体調に異変を感じた際、最も危険なのは「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断してしまうことです。症状が軽度であっても、放置すると重篤化する可能性もあります。
- まずは医療機関を受診する:
- 体調に明らかな異変を感じたら、速やかに医師の診察を受けてください。特に、いつもと違う症状、強い痛み、呼吸困難、意識の混濁など、緊急性が高いと感じる場合はすぐに救急医療機関を受診しましょう。
- 薬剤師に相談する:
- 医療機関を受診する前に、または医療機関で診断を受けた後に、使用した製品について薬剤師に相談することも非常に有効です。薬剤師は薬の専門家として、成分や副作用に関する知識を持っています。
- 「薬剤師の海外医薬品相談室」LINEでも、あなたが使用した製品と体調の変化について、詳細を伺いながら、次にとるべき行動についてのアドバイスをさせていただきます。
2. 医療機関への受診タイミングと伝え方
副作用が疑われる場合、医療機関を受診するタイミングは非常に重要です。
- 軽度でも気になる症状:
- じんましん、軽い吐き気、下痢、だるさなど、症状が軽度でも、それが製品の使用後に始まったものであれば、念のため医療機関を受診しましょう。
- すぐに受診すべき症状:
- 呼吸困難、意識の混濁、全身の激しいかゆみや発疹、顔や唇の腫れ、胸の痛み、激しい腹痛、高熱など、命に関わる可能性がある症状が出た場合は、迷わず救急車を呼ぶか、緊急で医療機関を受診してください。
- 医師への伝え方:
- 受診の際は、**「個人輸入した〇〇(製品名)を使用している」**ことを必ず医師に伝えてください。
- 製品名、成分、使用量、使用開始時期、体調に異変を感じた時期と症状の詳細をできるだけ具体的に伝えましょう。可能であれば、製品そのものやパッケージ、添付文書を持参すると、診断の助けになります。
3. 製品情報の記録の重要性
万が一の時にスムーズに対応できるよう、個人輸入した製品については日頃から情報を記録しておく習慣をつけましょう。
- 購入履歴を保存する:
- 購入したサイト、購入日、注文番号などを記録しておくと、後から製品情報を確認する際に役立ちます。
- 製品のパッケージや添付文書を保管する:
- 製品本体はもちろん、パッケージや同梱されていた説明書なども捨てずに保管しておきましょう。成分表示や製造元、使用方法などの重要な情報が記載されています。
- 使用開始日や量、体調の変化をメモする:
- いつから使い始めたか、どれくらいの量をどのように使ったか、そして体調に変化があった場合はその日時と内容を簡単に記録しておくと、医師や薬剤師への説明に役立ちます。
まとめ:安全は「もしも」の備えから
個人輸入で手に入れた製品は、日本の正規ルートの医薬品とは異なり、情報が限られている場合があります。だからこそ、万が一の副作用に備え、自己判断せずに速やかに専門家へ相談し、必要な情報を正確に伝えられる準備をしておくことが非常に大切です。
⚠️個人輸入で何か体調に異変を感じた時は、LINEでご相談ください。専門家の視点から、どう対処すべきか、どの情報を伝えるべきかなどをお伝えできるかもしれません。
不安なときは
⚠️個人輸入は情報が出回りにくく、正確なことを調べるだけでも一苦労です。
そんなときはこちらから質問してください。あなたの疑問を解消できるかもしれません。
さて、いよいよ次回は最終回です。これまでの重要ポイントをまとめた「安全な個人輸入のための最終チェック!」と、当LINEをさらに活用するヒントをお届けします。どうぞお楽しみに!